突っ走る新人類

突っ走る新人類

不思議の国動かす


「小学生の時にジョン・F・ケネディや田中正造の話を教科書で読んで政治家になりたいと思ったんです」

それから十年余り。大学を卒業して被選挙権ができた二十五歳の年に浅野目さんは上尾市議選に出馬。周囲の大人たちから猛反対されたが、地場、看板(肩書き)、カバン(資金)がモノをいう選挙戦で「地元上尾高校出身をほとんど唯一の頼りに、千八百九十四票獲得して当選した。 着慣れない三つぞろいの背広に身を包んで出席した市議会は浅野目さんにとって一種の不思議の国だった。

冠婚葬祭への出席要請がやたらに多い。議会活動の基本である一般質問に決して立とうとしない議員、高齢すぎて一人で起立できない議員、年に八回もある「行政視察」・・・・・。といってこうした大人たちのやり方をいきなりすべて否定しようというわけではない。

「私が議員をやっている意味は、彼らとは感性や価値観が違う人間がいるということを気づかせることだと思うんです」

浅野目さんが議会で取り上げた、古い坂や道の名称の復活が来年、市政三十周年の記念事業として実現する。役所側はプロだから手ごわいが、熱意をもって説得すれば、動かせるというのが実感だ。

「まじめにやればわりと面白いクリエーティブな仕事だと思いますよ。なんでみんなもっと出てこないのかなあ」(あさのめ・よしひで)

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